手術は痛くてかわいそう、麻酔をかけると弱るから心配、これが多くの飼い主様の手術に対する不安です。当院の専門外科診療ではこれらの不安を解消するため、各種外科手術の際に積極的なペインコントロールをおこなっています。硬膜外麻酔(腰椎麻酔)や局所の神経に麻酔を注射する局所神経ブロックなどを組み合わせ、術中術後のペインコントロールをおこないます。関節炎、腫瘍など外科手術以外のペインコントロールもご相談ください。
一般的に腰椎麻酔と言われているものです。腰椎から主に麻薬系鎮痛薬を注入し、中枢神経系に直接鎮痛作用をもたらします。最も強力な鎮痛効果が得られます。後躯の手術でも特に痛みが強い手術、THR(股関節全置換手術)、DPO(二点骨盤骨切り術)、TTA(脛骨粗面前進化術)、骨盤骨折、後肢骨折、開腹術、会陰ヘルニア整復術、肛門周囲手術、開胸術、乳腺腫瘍摘出術などの際におこないます。
局所麻酔薬を用い、手術部位周辺に限局した鎮痛効果を増強させるものです。例えば前腕の手術をおこなう場合、前腕を支配している神経である上腕神経の根元を局所麻酔薬でブロックし、その神経の支配下領域の痛みを取り除きます。色々な部位でおこなうことができます。