骨折・骨の病気・関節炎
手術が適応な骨折は、できるだけ早く外科的な整復、固定を行うことが必要です。骨に生じる病気や関節炎もできるだけ早く診断し、その病気の原因に応じた適切な治療を行うことが重要です。各種骨折、骨の変形など骨の病気、痛み止めをのんでも改善しない跛行、関節炎といわれたが原因はわからないなどご相談ください。
骨折
KYON社のALPS/Advanced Locking Plate System(チタンのロッキングプレートシステム)、SYNTHES社の各種プレートシステム、IMEX社の創外固定装置など骨折整復固定に用いる器械を取り揃え、治療にあたります。
橈尺骨骨折
骨盤骨折、仙腸関節脱臼
大腿骨骨折
大腿骨頭骨折
上顎骨・下顎骨骨折
骨の病気
骨変形
脛骨異形成
関節炎
関節炎(OA / 骨関節症、DJD / 変性性関節炎)
症状:前肢や後肢の跛行
関節内に炎症が生じている状態。「足が痛い・レントゲンで骨に棘がある=関節炎=治らない」という解釈をされている場合がありますが、実際には加齢や過体重による原発性の関節炎であるより、何らかの関節疾患(股関節形成不全や肘関節形成不全など)が存在し二次的に関節炎が生じている場合の方が圧倒的に多いです。基礎的な関節疾患がないかどうかを判別する必要があります。
好発犬種特になし
診断レントゲン検査、関節液検査など
治療関節疾患から関節炎が生じている場合、外科手術が適応になりますが、外科の適応期を過ぎていることもあります。このような場合や加齢や過体重による関節炎の場合には内科治療が適応です。減量、リハビリ、消炎鎮痛剤、関節鏡視下関節洗浄、関節内注射など様々な方法を組み合わせて治療します。
多発性関節炎
症状:前肢または後肢の跛行、元気食欲不振、発熱、前足がオットセイのような形になる、手首が床に着く、手首・足首・膝の関節の腫れや痛み
リウマチ、自己免疫介在性関節炎など色々な部位の関節で炎症が起こり、痛みを生じます。放置しておくと関節軟骨の糜爛が進み、不可逆的な痛みが発現するため、適切に診断し速やかに治療を開始する必要があります。
好発犬種あらゆる犬種。リウマチや免疫介在性関節炎にはダックスやマルチーズが多い。
診断レントゲン検査、血液検査、関節液検査など
治療それぞれの関節炎に適した内科治療が必要。内科治療に反応しない場合、救済的な外科処置として全関節固定術をおこなうこともあります。