前足の病気
前足には、上に位置する関節から順に肩関節、肘関節、手根関節の3つの関節があります。関節に発生した病気によって、関節内で炎症が起こり、痛みが生じます。痛みが生じると跛行するようになります。跛行が見られた場合、できるだけ早く診断し、その病気に応じた適切な治療をおこなうことが重要です。痛み止めをのんでも改善しない跛行、原因不明の前足の跛行などご相談ください。
肩関節
肩関節脱臼
肩関節内側不安定症
OCD / Osteochon dritisdissecans of the humeral head(離断性骨軟骨症)
二頭筋腱損傷
肘関節
肘関節形成不全症 / FCP(内側鈎状突起分離症)
症状:5〜11ヶ月齢での前肢をかばう歩行、運動後や休息後に前肢をかばう、歩行時に頭を上下させるといった症状がみられます。診断がつかず関節炎が進行した中年以降に再び跛行することが多いです。
肘関節形成不全とはFCP(内側鈎状突起分離症)、UAP(肘突起分離症)、OCD(上腕骨内顆の離断性骨軟骨症)、肘関節不一致の4つの疾患が複合した肘関節疾患です。単独でみられる場合もあれば、併発して見られる場合もあります。
FCP(内側鈎状突起分離症)とは肘関節形成不全症のうちFCPは、尺骨の内側鈎状突起の癒合障害により、尺骨から浮き上がった骨片によって関節軟骨の損傷が起こり、痛みが生じる病気です。
好発犬種ラブラドール、バーニーズ、シェパード、ゴールデンなどの大型犬
診断レントゲン検査、関節鏡検査
治療関節鏡視下で尺骨から浮き上がった骨片を切除する等の治療をおこないます。大型犬の成長期の跛行は消炎鎮痛剤等による対症療法ですませず、跛行原因の早期診断、早期治療が重要です。
肘関節形成不全症 / UAP(肘突起分離症)
肘関節不一致 / Incongruity
症状:成長期の前肢跛行(FCPと同様)
橈骨と尺骨の長さの不一致により、橈骨・尺骨・上腕骨によってなされている肘関節関節面の不整合が生じます。不整合により、内側鈎状突起への負荷が増え分離が起こり(FCP)、上腕骨関節軟骨の損傷が生じます。
好発犬種ラブラドール、バーニーズ、シェパード、ゴールデンなどの大型犬
診断レントゲン検査、関節鏡検査
治療尺骨骨切り術など