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14.11.21

愛犬のお口のケアは大丈夫ですか?part2

前回のpart1に引き続き(3か月もサボってしまいましたが…)、今回は実際の歯磨きの方法をお話をしたいと思います。

 

歯磨きというと、やはり一番に想像するのが歯ブラシだと思います。しかし、歯磨きをしたことのないワンちゃんにいきなり歯ブラシを持っていって磨こうとしてもほとんど失敗に終わってしまうと思います。最終的には、歯ブラシでのブラッシングを目指して徐々にステップアップしていくことがとても大切です。

 

 

ステップ①:口を触ることに慣れさせよう

 

まずは、抱っこしたりごろんと寝そべったりしてリラックスした状態で口を触ってみましょう。その際に、おやつを使ってもOKです。おやつをあげながら口元を優しく触ります。筒状にした手の中におやつを隠しながらあげると鼻を突っ込んでくるので自然と口元が触れることが多いです。大丈夫そうなら少し唇をめくって歯や歯肉にもタッチしてみましょう。徐々に奥歯の方までめくって触っていけたらOKです。

最初は短時間で止めて、上手にできたら褒めたりご褒美をあげたりとにかく口を触らせることと良いイメージを結び付けることが大事です。上記の過程を一気にやる必要はありませんので、嫌がったらすぐに止めて少しずつ慣らしてください。普段から、口をつかんで叱ったりしていると難しいかもしれません。

 

 

ステップ②:歯磨きシートやガーゼを指に巻いて歯に触ってみよう

 

指で触ることに慣れたら、市販の歯磨きシートやガーゼを人差し指に巻いて歯に触ってみましょう。ガーゼを使う場合は水やぬるま湯やワンちゃん用の歯磨きペーストで少し濡れた状態にします。缶詰や肉汁をつけて慣らしてもOK です。触りやすい前歯から始めて、少しずつ奥歯まで触れるようになるとOKです。

 

 

ステップ③:歯ブラシを使って歯を磨いてみよう

 

いよいよ最終段階の歯ブラシを使うところまできました。まずは歯ブラシ選びですが、歯ブラシはワンちゃん用のものか人間の子供用のもので、ヘッドの小さくて柔らかいものを選んでください。 ここまで来てもいきなり歯ブラシで磨くことはせず、まずは歯ブラシ自体に慣らします。歯ブラシを掌に乗せて見せてあげて臭いをかがせてあげたり、短く持ってブラシを口元タッチすることができたら褒めてあげてください。

歯ブラシ自体に慣れてきたら、磨きやすいところから磨き始めましょう。歯ブラシはワンちゃん用の歯磨きペーストを用いてもOKですが、水で濡らすだけでもOKです。乾いた歯ブラシでのブラッシングはNGです。歯の磨き方は人間の歯を磨く時と同じで構いません。

汚れが特に溜まりやすいのは奥歯ですので、前歯を磨かせてくれるようになったら奥歯や歯の裏側も磨けるように頑張ってください。

 

 

こういった形で少しずつステップアップしていくわけですが、一番重要なのはステップ①です。とにかく、口を大人しく触れないことには始まりません。「うちの子には難しそう…」と思われるかもしれませんが、大体のワンちゃんはお手や、お座り、待てなどは教えて貰っているように思います。これらを教えたときどのようにしたでしょうか?最初は、まぐれでもできたらご褒美をあげたり褒めたりして少しずつ覚えていったのではないでしょうか?

それと全く同じ要領で、「歯磨き!」と言ったら、口を触る。できたら褒めてあげる。これでいいと思います。

普通のしつけと同様に成犬になってからの歯磨きの練習はより時間がかかると思いますので、やはり子犬のころから慣らしてしまうのが一番よいと思います。

 

子犬で歯磨きをするときに一つ注意点があります。歯の生え変わりです。大体4~6か月齢ぐらいで乳歯から永久歯に生え変わりますが、生え変わる時は歯肉に炎症が起こり痛みがでますので歯がグラグラしている部分は無理に歯磨きをしないようにしてあげてください。

 

逆に成犬になってから歯磨きをする場合は、すでに歯石の付着から歯肉炎が起こっていたりするとやはり痛くて嫌がる可能性もありますので獣医師にご相談ください。

 

それでもどうしても歯磨きは出来ない!と、言う場合はステップ②のガーゼで磨くだけでもいいと思います。それも無理!と、いう場合は歯磨きガムなどでも一定の効果があることもありますので良いかも知れません。ただし、歯磨きガムはあげたら終わりではなく、与える時は飼主さんが片方を持って左側で噛ませたり右側で噛ませたり意図的にしっかり噛ませるようにしてあげて下さい。

 

少し、長くなってしまったので、歯石が実際に多量に付着してしまった場合の処置についてはまた次回お話させて頂きます。

 

以上、宇治市にあります宇治動物病院(専門外科診療/整形外科、神経外科、一般外科をおこなっております)の獣医師の中村でした。